親切とは

さすがに寒くなってきました。

 

駅構内でコーヒーブレイク中、1人の年配男性が店員さんに尋ねました。

 

「トイレはどこですか?」

 

      「出口からすぐ右に進んでください。右側にあります。」

 

「ありがとうございます」

 

男性は、言われた通りに出口へ、しかしすぐには右に曲がらない。

 

まっすぐ進む。

 

私は「いやいや、違う、まっすぐじゃなくて右。」と心で叫ぶ。

 

店員さんは二人、カウンターに並んで私と同じ方向を心配そうにじっと見ている。

 

お客さんはいない。でもその場を離れない。迷っている男性をじっと見ている。

 

私は思わず熱いコーヒーをがぶ飲みして返却トレーへ手をかけた。

 

と、その時、ウロウロしている男性に駅員さんが声をかけてくれた。

 

「あ~よかった。駅員さんがちゃんと教えてあげた」

 

安堵しながら考えた。

 

「親切」とは一体なんだろう

 

辞書にはー相手の身になって、その人のための何かをすること。思いやりを持って人のためにつくすこと。また、そのさま。

 

とある。

 

相手の身になって、がポイント。

 

やりすぎは親切ではなく、おせっかい。

 

相手をしっかり観察して「相手の身」になれたら、さりげなく手助けして欲しい。

 

もし私が飛び出して、男性を追いかけトイレへ誘導したら、どうだろう、、、

 

びっくりするだろう、、、、公衆の面前で恥ずかしい思いをするかもしれない、、、、

 

男性は元々「誘導する」のは好きだが、「誘導される」のは嫌う傾向がある。

 

トイレへ到達して身体はすっきりしても、気持ちは残尿感残るかも、、、

 

こんな事を考えて、ふと店員さんを見た。

 

やっぱり心配だったんだ。安堵の笑顔で男性を見ている。

 

今度同じ事があったら、出口まで出て、相手が理解できるよう、親切に教えて欲しいなあ~。

 

こういう事の経験が心を育てると思います。

 

 

 

 

いっしょに ゆっくり poco a poco