以前も紹介しましたが、「ユマニチュード」をもう一度おさらいします。
「ユマニチュード」とは、高齢者、とりわけ認知症の人に有効だとされるケアメソッドです。
「ユマニチュード」はフランス語で「人間らしさ」の意味です。
ケアを必要とする人すべての人に向けた、知覚・感覚・言語による包括的コミュニケーションに基づいたケア技法です。
「見る」「話す」「触れる」「立つ」という人間の持つ特性に働きかけることによって、ケアを行う人は常に
「あなたは大切な存在です」「あなたのことを大切に思っています」
というメッセージをケアを必要とする人に発信し続けることが重要です。
それによって人は自分が唯一の存在として、じぶんが尊重されていると感じることが出来ます。
「ユマニチュード」はケアを必要とする人の人間らしさを尊重し、それを伝えるための哲学と技術なのです。
私が「ユマニチュード」を知ったのは、偶然テレビを見ていた時でした。
このメソッドは高齢者や認知症の方だけでなく、子育て、夫婦関係、人間関係全てにおいて通じるコミュニケーション技術だと、衝撃を受けました。
何より、とても簡単で、誰でもすぐにでき、ケアをする人される人にとても効果的だからです。
「ユマニチュード」の基本・・・・・4つの柱
<あなたのことを大切に思っていると伝えるための技術>
「見る」・・・目線の高さを合わせる➡平等な関係性を伝える。
正面からしっかり見る➡正直さが伝わる。
近くから水平に、正面から長い間、瞳と瞳を合わせる見方が、ポジティブ、愛情を表現します。
「話す」・・・穏やかに、ゆっくり、前向きな言葉を用いて話しかける。
相手から返事がないか、意図した反応が無い場合は自分の動きを実況中継する。
「触れる」・・・広い面積で、柔らかく、ゆっくり触れる➡優しさ、愛情を表現する。
反対に親指をかけて掴んだり、指先で触れると、強制力、攻撃性を感じさせる。
順序は、敏感でないところ、肩や背中から。
手や顔は敏感な部位なので、最初から触れない。
「立つ」・・・立つことで軟骨や関節に栄養を行き渡らせる。
呼吸器系や循環器系の機能が活発になり、血流が良くなる。
知性、社会性、空間認知の獲得となり、人であることの尊厳と誇りを自覚する。
子供でも会社でも、夫婦でも、話す時は目線の高さを合わせて。
穏やかに、ゆっくり、前向きな言葉を使う。
会話に困った時は自分の行動を「実況中継」する。
触れる時は広い範囲で肩や背中から。
すべては「あなたのことを大切に思っていますよ」のメッセージを伝える技術。
私も日常で心掛けています。
「ユマニチュード」多くの人に知ってもらいたいなあ。
いっしょに ゆっくり poco a poco
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